CM(コンストラクションマンジメント)奮闘記

うおかん本店

愛知県一宮市浅井町西海戸字柿ノ木96-1
TEL(0586)78-3665

動機 
うおかん本店は地域に密着して、仕出しと和食料理店を営んでいます。その店舗の建て替えでした。
ご店主様の「店を建て直すにあたっては、建築関係のお客様の多いので、出来るだけ彼らに仕事を頼みたい」という言葉を受けて
わたしはためらいもなく「分離発注CM方式」を実行することにしました。

経過
分離発注をする業者さんを10社程度と予定して計画を進めていたのですが、話が進むにつれて次々と専門職の職人さん、業者さんが名乗りを上げてくださいました。うおかん本店のお客様たちです。最終的には18社の分離発注工事となりました。

幸い躯体工事一式は1社にまとめてお願いすることができました。
躯体工事以降の契約と発注業務は時間的な余裕が生まれました。
今回の分離発注工事は20社近くの職種を動かすため「どの職種にも属さない部分の雑仕事・廃材処理の手配」などをする役が必要になります。
そこで躯体工事終了後より「現場監督」を雇うことになりました。今回の躯体工事一式の業者さんで仕事を請けていた「フリーの現場監督」にお願いしました。

工事中の現場では墨出しを行い、瓦の割付と躯体寸法の割り出しを計算し、設備機器とコンクリート梁との取り合いを確認したりと、施工図の作成とチェックをほぼ同時に行いつつ、現場を進めました。

ご店主様にとっては各職の職人は顔見知りばかりで、どうかすると我々よりも彼らに相談して勝手に決めていってしまいます。事前に打ち合わせした内容が変更になっていた。ということも少なくありませんでした。時には予定以上の仕様で仕事がなされていたり。
いよいよ収拾が付かなくなるのでは?と何度も懸念されました。

結論 
我々なりにお客様である各職方と共に、総力をあげて安く良いものを提供したつもりです。
しかし、こんなご時世ですので、ひょっとしたらどこかのゼネコンにまとめて発注していたほうが安く出来たかもしれません。ですが、「地域に根ざす店を地域に住む職人達で力を合せて創り上げた」ことに大きな意義がありました。
きっと、こんな店のこんなご店主様ですから、いつまでも地域で繁盛し続けることでしょう。
そんな訳で、是非お近くにお寄りの節はご来店してみて下さい。